第29話  形状修正を前提にした撮影方法 (3)

 このテーマの締め括りに、適度な見上げと画像の合成方法を紹介いたします。

 前回2例と同じく、通常デジタルを使用している方のものではありません。
また、そう容易く、ビューカメラと同様なことを出来るわけでは無い事を、ご理解いただけると思います。

 今回も、レンズ収差補正を入れない状態でどのようになるか、それを見て頂きたく思います。
途中工程を省きましたが、合成の前に水平の傾きも直してあります。
画像サイズが合うように、リサイズも繰り返し行っております。

 まず天(空)の入れ方ですが、こんなに少なくても十分です。 これ以上は不要ということです。
左右の撮影間隔は無駄があるものの、この中央の絵が欠けては合成できません。
では実際垂直を出し、合わせてみましょう。

 これで合成が出来ましたが、ご覧のとおり
ハサミで切って合わせるような合成ではあり
ません。

 これは仮の作業ですので、収差の直しは入
れてありませんので、ラインが不ぞろいなのは
大目に見て下さい。

 ぼかして重ねているのが解かるよう、上下に
出来た余白を残してあります。
アニメのセルの様に、重ねてから生かす部分を
残しますので、建物によっては上下で使用して
いる絵が違う場合もあります。

 あんなに邪魔だった車も、目の前にさえなけれ
ば、つじつま合わせをしているうちに、スッキリ
してきました。