第32話  ピントはどこへ  EF 17-40

 前回、シグマ12−24で実際ピントのくる位置を探ってみましたが、ピントのもっていきたい場所によっては
無限遠より更にリングを回す事もありえる事が解りました。 そうなれば、常用レンズであるこのレンズでは
どうなのか、これも調べてみる必要がありそうです。
 このレンズの場合、建物外観にカメラを向ければ、ほぼ無限の位置でセンサーが教えてくれます。
では実際はどうなのか、このフォーカス位置より、前後に振ってテストをしてみました。

 通常使用での印象を先に述べれば、中心は結構良いと思っております。 周辺はそれに反し、「もう少しきて
もいいんじゃないか」です。 センサーに対して入射角がきつくて駄目なのか、このレンズでテストをすれば
前回のテストと合わせ、超広角における解像度を上げる知恵が出てくるかもしれません。

焦点距離は17mm
絞りF5.6

 3種類の写真から解ることは、1段のF5.6では無限で17mmといえども全体にピンとはこないことと、周辺の
焦点は無限より遠くにあることです。 ピント面が正確であれば、被写界深度は遠方に厚くなるのが普通ですが
その厚みは意外とありません。
 対象によっては無限と、それ以上と、2種類のピントで撮影をしておけば、良いほうを使うという選択肢が生ま
れます。 ピントをマニュアルで合わせることの多い者としては、回りすぎるピントリングが間違いの基になりそう
でいやでした。 ここまで解ってくれば、積極的に使う場面もありそうです。

 無限より少し前に距離を合わせてあります。

中央の木の解像感は一番あります。
この距離があればすべてにピントがきても良いと
考えますが、遠景の鉄塔や左の隅には解像感が
ありません。


実際に即し1段絞りも入れてあります。

無限から更にリングを回して撮影です。

中央に木は解像感がなくなりました。
鉄塔部分は問題ありません。
左隅はこの中では一番良くなっています。

 距離を無限にもってきて撮影です。

トータルでは一番安心できる画像です。
しかし、中央の木はぼけてきました。
鉄塔はいいでしょう。
左隅はまだぼけた印象です。