第6話  補助光の生かせる撮影術 (1)

 この部屋は、理容専門学校のフェイシャルエステ
の実習室です。
ごく普通に写っていますが、デジタルの利点を生か
して自然に見える様撮影しています。 改修工事で
作られた部屋で、あまり余裕があるとは言えない状
況です。 
 カメラの引きに必要な余分なスペースが無く、撮影
はドアを開け廊下から、ドア枠が写らないギリギリの
位置から行なっています。

 光の状況は、前に明るい窓のある完全逆光状態で
す。 補助光ナシでは、とても使える写真にはなりま
せん。 ドア枠まで下がって撮影している為、通常行
なう手前からのバウンスライトが使えません。 その
様にするとドア枠で影を作ってしまい、バランスのと
れた光線にならないからです。

 そこで行なったのが直接ライティングです。 下手
にやると、もろに素人写真になってしまいます。
クリップオンストロボに手製のディフューザーをかけ、
光量を4分の1に絞り撮影しました。
 弱い影はできますが、気になるレベルではありま
せん。 光量と露出タイムを何種類か試し、モニター
でチェックして決定します。

 下は通常のバウンスライトで撮影した教室です。
私の方法は、クリップオンストロボを天井に当てて
その光をスレーブで受けたグリップストロボの光を
壁に当てるやり方です。 壁に当てる場合も光廻り
を良くする為、ディフューザーを使用しています。

 小ぶりな光源でも十分に活用できるのは、デジタル
ならでは、ですね。

群馬県理容専門学校
(EOS20D+SIGMA12−24)